2025年11月19日（日本時間）、Googleは沈黙を破り、最新のフラッグシップAIモデル「Gemini 3」を正式に発表しました。あなたのパソコンのGeminiも3になっているはずです。
前モデルのGemini 2.5やGemini 1.5 Proからの正統進化系ですが、今回は単なるスペックアップにとどまらず、「推論」と「エージェント機能」に革命的な変化が起きていると話題です。
本記事では、Gemini 3の概要をおさらいしつつ、発表直後の世間の反応、実際に触ってみたユーザーの口コミ、エンジニア界隈の評価を速報でまとめます。
Gemini 3 で何が変わったのか？（3行で解説）
詳細なスペックの前に、忙しい方向けに要点を3つに絞りました。
- 「Deep Think」モード搭載: 難解な数学や科学、論理パズルに対して、AIが深く「思考」してから回答する新機能（OpenAIのo1シリーズへの対抗馬）。
- 推論能力の大幅向上: ベンチマーク「LMArena」などで首位を獲得。文脈を読む力が格段に上がり、空気を読んだ回答が可能に。
- 新概念「Vibe Coding」: 曖昧な指示でもユーザーの意図（Vibe）を汲み取り、アジャイルにコードを生成・修正する開発者向け機能が強化。
SNS・世間のリアルな反応まとめ
発表から数時間、X（旧Twitter）やReddit、Hacker NewsなどのテックコミュニティはGemini 3の話題で持ちきりです。ポジティブな意見と、冷静な意見の両方をピックアップしました。
良い反応：「ついにGoogleが本気を出した」
多くのユーザーが驚いているのは、やはり「推論能力」の向上です。
- 「論理パズルの正答率が怖いレベル」 これまでのLLM（大規模言語モデル）が苦手としていた「ひっかけ問題」や複雑な因数分解を一発で回答できたという報告が相次いでいます。
- 「Deep Thinkの思考プロセスが見えるのが面白い」 Deep Thinkモードでは、AIがどのように考えたかを表示する機能があり、「AIがどこで迷ったか」が可視化される点が評価されています。
- 「日本語のニュアンス理解が向上している」 翻訳や要約において、「直訳調」が減り、文脈に即した自然な日本語が出てくるようになったとの声が多いです。
開発者（エンジニア）の反応：「Vibe Codingがヤバい」
エンジニア界隈でバズワード化しているのが「Vibe Coding（バイブ・コーディング）」です。
- 「”なんとなくこんな感じ”で動くコードが出てくる」 詳細な仕様書を書かなくても、チャットベースのふわっとした指示で、意図通りのプロトタイプが出来上がる速度が上がったとのこと。
- 「Canvas機能との相性が抜群」 以前から実装されていた「Canvas（エディタ画面）」での修正精度がGemini 3になって格段に上がり、カーソル移動などのUXが神がかっているという評価も。
厳しい・冷静な反応
もちろん、手放しの称賛ばかりではありません。
- 「まだハルシネーション（嘘）はある」 推論能力は上がったものの、事実とは異なるもっともらしい嘘をつく癖は完全には消えていないという検証結果も報告されています。
- 「Deep Thinkは回答が遅い」 深く思考する分、通常のチャットに比べてレスポンスに数十秒〜数分かかるケースがあり、「サクサク使いたい派」にはストレスになる可能性も指摘されています。
海外テックYouTuberによる最速レビューで判明した新事実
海外の著名なテック系YouTuberによる最速レビュー動画からも、公式発表だけでは見えにくい「実機での挙動」が明らかになってきました。動画内のデモで注目すべきポイントをピックアップします。
1. 驚異の「爆速」コーディング生成
動画内のデモでは、「AI vs Realの投票ゲームを作って」というシンプルな指示（ゼロショット）だけで、画像の取得からゲームロジックの実装までを完遂。
驚くべきは「コード生成に要した時間がわずか40秒ほど」だった点です。Hangman（単語当てゲーム）も一瞬で動作可能なレベルで生成されており、Gemini 3のコーディング速度と精度の高さが実証されています。
2. Deep Thinkでベンチマークが激変
動画の解説によると、通常のGemini 3 Proでも高性能ですが、「Deep Think」モードを通すことでベンチマークスコアが劇的に向上することが示されています。
- Humanity’s Last Exam: 37.5% → 41%
- ARC-AGI: 31% → 45% 特に難問解決能力において、思考時間を確保することの有効性が数字として現れています。
3. 「強気」な価格設定
開発者向けのAPI価格についても言及があり、Gemini 2.5 Proと比較してGemini 3 Proはやや高価に設定されています（例：出力100万トークンあたり$18など）。
レビュアーはこれを「Googleがモデルの品質に絶対の自信を持っている証拠」、あるいは「アクセス集中を防ぐための意図的な価格設定」ではないかと分析しています。
4. NVIDIAではなく「自社製TPU」で学習
技術的なドキュメントの分析から、Gemini 3の学習にはNVIDIA製のGPUではなく、Google独自のTPU（Tensor Processing Units）とJAXフレームワークが使用されていることも指摘されています。Googleのインフラへのこだわりが垣間見えるポイントです。
実際に使ってみて感じた「Gemini 3」の凄さ
筆者も早速、Google AI PremiumプランでGemini 3の「Deep Think」を試してみました。
1. 複雑なタスクの「段取り」が上手い
例えば「来月のテックイベントの企画書を作って、そのための集客メールと、登壇者への依頼文、当日のタイムテーブル案を考えて」という複合的な指示を出した際、以前なら全てを一度に吐き出そうとして内容が薄くなりがちでした。
しかしGemini 3は、「まず企画の骨子を固めましょう、その後にメール案を作成します」といった具合に、タスクを分解して順序立てて提案してくる動きが見られました。これが「エージェント的」と言われる所以でしょう。
2. 「空気を読む」回答
「上司への謝罪メール」を頼んだ際、Gemini 2.5では非常に堅苦しいビジネス文書一辺倒でしたが、Gemini 3では「相手との関係性は親密ですか？それとも形式的ですか？」と一度確認を挟む、あるいはプロンプトから文脈を読み取って「深刻すぎず、かつ反省が伝わる」絶妙なトーンを生成してくれました。
結論：Gemini 3に乗り換えるべき？
現時点での評判を総合すると、以下のような人には間違いなく「買い（使い）」のアップデートです。
- 複雑な推論や分析をAIに任せたい人（研究者、アナリスト、コンサルタント）
- コーディングの補助としてAIを使っているエンジニア
- 長文の執筆や、複雑な文脈理解を求めるライター・編集者
逆に、「単純なGoogle検索の代わり」や「暇つぶしのチャット」として使う分には、無料版のGeminiや従来のモデルでも十分かもしれません。しかし、「Deep Think」がもたらす “AIが自分で考える” 体験は、一度味わうと戻れないインパクトがあります。
今後数週間でさらに多くのユーザーに機能が開放される予定です。AI業界の勢力図がまた大きく変わりそうです。
※本記事の情報は2025年11月19日時点の発表および初期レビューに基づいています。機能は順次アップデートされる可能性があります。
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