Google検索は、単にウェブサイトを一覧表示するだけでなく、AIが質問に対して直接、要約された回答を生成する新しい時代に突入しました。この「AIモード」は、今やGoogle検索の標準機能です。

これまで以上に複雑な情報収集やアイデア出しが、まるでアシスタントと会話するように行えるようになりました。
この記事では、AIモードの基本的な仕組みから、その能力を最大限に引き出す実践的な使い方まで、ハンズオン形式で詳しく解説していきます。
1. AIモードの基本:検索するだけでAIが答える
特別な設定はもう必要ありません。いつも通りGoogleで検索するだけで、AIモードはその力を発揮します。
検索キーワードや質問に応じて、GoogleはAIが生成した概要を、従来の検索結果一覧の一番上にカード形式で表示します。
【試してみよう】 「日本の世界遺産について教えて」と検索してみてください。
AIが即座に日本の世界遺産をいくつかピックアップし、それぞれの特徴を自然な文章で要約してくれます。さらに、回答の根拠となったウェブサイトへのリンクも表示されるため、情報の深掘りも簡単です。

2. 【ハンズオン】AIモードを使いこなす実践テクニック
AIモードの真価は、その対話能力と理解力にあります。ここからは、あなたの「知りたい」「考えたい」をサポートする具体的な活用術を4つのテクニックに分けてご紹介します。
テクニック1:会話形式で質問を深掘りする
AIモードは、前の会話の文脈を理解しています。一度表示されたAIの回答の下にある「質問する」機能を使って、対話を続けてみましょう。
【試してみよう】

- 先ほどの「日本の世界遺産」の検索結果で、AIの回答の下にある「質問する」の入力欄をクリックします。
- 「その中で、京都にあるものだけをリストアップして」と入力して送信します。
- AIが前の回答内容を踏まえ、京都の世界遺産だけに絞り込んだリストを提示してくれます。
- さらに「それぞれの拝観時間を教えて」と追加で質問してみましょう。
このように、まるで人と会話するように質問を重ねることで、情報がどんどん具体的になっていきます。

テクニック2:複雑な条件で検索してみる
複数の条件が絡み合うような、これまで一回の検索では難しかった質問もAIモードならお手の物です。
【試してみよう】 以下のような、少し複雑なお願いをしてみてください。
- 「週末に東京から日帰りで行ける、自然が豊かでハイキング初心者向けのスポットを3つ提案して」
- 「テレワークに最適で、バッテリー持ちが良く、15万円以内で買える静かなノートPCを比較して」
AIはこれらの条件を整理し、比較検討した上で、あなたに最適な選択肢を提案してくれます。商品やサービスの比較検討にかかる時間が大幅に短縮できるでしょう。

テクニック3:アイデア出しの壁打ち相手にする
答えが一つではない、創造的な問いかけにもAIモードは役立ちます。
【試してみよう】あなたの状況に合わせて、次のような質問を投げかけてみましょう。
- 「小学生の子供が夢中になる自由研究のテーマを科学、工作、観察のジャンルで5つずつ考えて」
- 「健康的な食生活を送りたい。鶏むね肉を使った飽きないレシピのアイデアを1週間分提案して」
- 「会社の歓迎会の企画を任されたんだけど、参加者が交流しやすくなるような面白いアクティビティ案を教えて」
AIがたたき台となるアイデアを複数出してくれるので、それをヒントにさらに発想を広げることができます。

テクニック4:情報収集を効率化する
長い文章の要約や、簡単な翻訳も得意です。気になるニュース記事やレポートのURLと一緒に、要約や翻訳を指示してみましょう。
【試してみよう】「(ここに調べたい記事のURLを貼り付け)この記事を3つの要点で要約して」と検索してみてください。
瞬時に内容の骨子を掴むことができるので、忙しい現代人の情報収集の強力な味方になります。

3. 利用する上でのポイント

非常に便利なAIモードですが、その特性を理解して使うことが重要です。
✅必ずファクトチェックを
AIが生成する情報は、常に100%正確とは限りません。重要な情報については、必ずAIが提示する参照元のウェブサイトを確認する習慣をつけましょう。
✅質問の仕方を工夫する
回答の質は質問の質に左右されます。「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」を意識して、具体的に質問することで、より的確な答えが返ってきます。
✅最新情報には注意
ごく最近の出来事や、速報性が求められる情報については、AIの回答が追いついていない場合があります。
まとめ

Google検索のAIモードは、私たちの情報収集を「探す」作業から、「対話して理解する」体験へと進化させました。
今回ご紹介したテクニックはほんの一例です。ぜひあなたの仕事や学習、日常生活の様々な場面でAIに話しかけるように検索してみてください。きっと、これまでにない新しい発見と効率化がもたらされるはずです。
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